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DreamKiller―感想&レビュー [PCゲーム]

PainkillerのMOD、そしてそのMODの製品版である「Painkiller: Overdose」を作ったMindware Studiosの新作FPSである「DreamKiller」。
発売最初から$29.99という控えめ価格だったのだが、果たしてその価格は適切だったのか、感想とともに考えていこうと思う。

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このゲームは精神病患者の夢に入り込んで悪夢の根源を絶つのが目的というゲーム。そのため、ステージ、要するに患者によってステージの様子や敵が全く違う。また、ステージが始まる前のロード画面で患者のカルテが見れるのでなかなか興味深い。
ステージは12個あり、4つのチャプターの中にそれらのステージが収まっているという形態。チャプターごとに紙芝居のような感じでムービーが流れる。
戦闘は初期状態でマナを使用しないと攻撃が出来ない「素手」と、ショットガンやミニガン、グレネードランチャーにビームライフルと計4つの武器が登場し、素手、武器ともにセカンダリーファイヤーが存在する。
一風変わってるのが、ヘルスがなくなっても2回まで生き返ることが出来ること。しかも、敵の群れを倒して部屋を移動(ようは次の戦闘フィールドに移動)する毎にこの残り復活回数はリセットされるので、ヌルめのゲームだと私は思う。

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ステージには数体の中ボスと、ステージ終わり、チャプター終わりに1対ボスが出てくる。そしてステージをクリアするごとに、そのステージにおけるスコアが精算されネット上のリーダーボードにアップロードされる。これがsteamのグローバルプレイデータで確認することが出来る。

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それでは、まず良いところからあげていくとしよう。

・弾薬無制限がなので撃ちまくれる
・武器のアップグレード要素
・余韻が残るエンディング
・ステージによって内容が全然違うので、「全てがつまらない」という状況には陥りにくい

最後に関しては、当然だが裏を返せば面白くないステージもあるということなので欠点として後で記述させてもらう。
弾薬無制限というのはこの手のゲームでは大変うれしい。また、武器のアップグレードというのも面白い。敵を倒すと「ヘルス回復」「マナ回復」とアップグレードのためのアイテムを落とす。これを集めるとだんだんと武器が強くなるのだが、死ぬと改造状態がデフォルトに戻ってしまう。これにより死ぬことのリスクが生じる。2回まではセーフだというちょっとした緊張感の無さをこれにより補っていると言えよう。
ストーリー面だが、一応「一風変わったFPS」といった感じの内容ではあるが、ラストチャプターでの転→結の流れはよくある感じでとても単純。ちょっとした余韻にも浸れる程度のエンディングなので、プラスかマイナスかといわれたらプラス。

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欠点はというと

・ステージによる品質のばらつき
・透明な壁
・足場が狭いステージの存在
・無駄に目が疲れるだけのめんどくさい「亜空間」
・作業間のあるボス戦
・中ボス戦の存在意味が意味不明
・敵のリスポンタイミングが最悪
・死んだのか死んでないのか分かりにくいリアクション

こんな感じだけれども他にもたくさん

上から順に、まずはステージ間の品質のばらつきに関して。これは良いところとしても挙げたのだが、正直、酷いステージのほうが多かったので、どちらに分けるかと言われたらネガティブオピニオンに入れるべき。つまらないと感じたステージが40分くらいかかったのに、珍しく面白いと思ったステージが20分にも満たなかった時は落胆してしまった。
次、透明な壁。ちょっとした草が生えてるだけなのになぜかそこにいけない。今は2009年であってるだろうか?
足場が狭いのは本当に困る。このゲーム、基本的に後ろをに交替しながら迫ってくる敵を倒すので後ろが良く見えない。結果、むかつくほどよく死ぬ。こういうステージにこそ透明な壁が欲しい。
次は「亜空間」。これは某巨大掲示板で呼ばれていた呼称を流用させてもらった。敵によってはイマイチ実体化できていないような敵がいて、そいつに攻撃を与えるには亜空間ゲートのようなものを通らねばいけない。これが曲者で、まずものすごく視界が悪い。地獄を連想させる赤みがかかった画面をさらにモヤモヤさせてくるので最悪。これのせいで、私は長時間このゲームをプレイすることが出来なかった。しかも理屈がイマイチ分からない。こちらは亜空間側の敵に攻撃を与えられないので亜空間に入るのだが、敵からの攻撃は通常の敵でも亜空間側の敵でも攻撃を喰らってしまう。一方、亜空間に入ると、通常の状態の敵が亜空間に入っているように表示され、亜空間に入っていた敵が通常の敵のように見える。では、亜空間に入ってるように見える敵には攻撃できないのか?否。これが出来るのである。文で読んでも分かりにくいかもしれない。私の文章力の無さには本当にがっかりする。出来ればプレイして確かめるかyoutubeでプレイ動画を見てもらいたい。
次からはボス戦について。単純に攻撃を与えるだけでは死なないボスがいるので「作業感のある」と書かせてもらった。ようは「××を攻撃すると○○が空いて、△△を攻撃するとダメージが与えられる」といった感じの昔からあるボス戦。DreamKillerに関してはプラスに働いていない。特に、ものすごく分かりにくいボスが一体いるので注意。
中ボスの存在意義、これは例えば中ボスを倒したのに次の部屋にまた別の中ボスがいたり、中ボスのでる間隔がかなり短いときがあるということ。マンネリ化して刺激が無くなる。
次、敵のリスポンタイミングについて。これは私の大嫌いなダラダラ出現タイプだったのでかなりしんどかった。離れている2箇所から一体一体ゆっくりリスポンされても対処は楽だし、でもなかなか終わらないしと最悪。どうやらGoWのようにリスポンポイント破壊できるステージもあるのだが、ものすごく分かりにくいので気づかないことも多々。壊せるリスポンポイントを設けるなら1ステージだけ、1モンスターだけ、もしくは全ての敵に適応して欲しかった。中途半端すぎる。
死んだかどうか分からないというのも問題。ダウンしただけなのか死んだのか分からないことが結構あった。宙を浮いている敵も落ちるまでにラグがあって分かりにくかった。

他にも狭い通路で両サイドから敵をリスポンさせてくるとか、なぜか40fps固定だったりとか、敵が1,2体しか出てこないwaveがあったりとか、強いはずであるバーサークモードがスピードとアイテムドロップ率の変化しかなかったりとか、弾痕が残らないとか言い出したらきりが無いくらい欠点が多い。糞ゲーになるべくして作られたようなゲーム。

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マルチプレイはお話にならない。まずpingなんかの通信環境がまったく表示されないのでどの部屋に入ればいいか分からない。しかもネットコードが糞なので運任せで銃を撃つことになるだろう。MMOでメチャクチャ人が集まってるところを駆け抜けるような感じが常に続く。自分のPCのスペックに自信が無い人は100%処理落ちだと判断するだろう。それくらいカクカク。


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総評としては、このゲームは躊躇することなく糞ゲーだと言える。糞ゲーのもつ要素をわざわざ寄せ集めたかのようなゲーム。ここまで来ると「愛すべき糞ゲー」に思えてくる。値段は強気でなかったし、特に大胆発言をしたわけでもない。定価8000円で「世界を目指す」とか言ってる中途半端で不快な糞RPGとは格が違う。私は合わなかったが、「悪夢」の雰囲気作りを頑張っていたであろう点が多く見受けられるのも前向きに評価してあげたい。ここまで酷いとデベロッパーが可愛そうになってくるが、とても他人に薦められるようなゲームじゃない。「おしいなぁ」と思う点が結構あったので、もしもまだゲームを作る気であるのならば、一応改善してくることを期待したいと思う。もう少し、簡潔に書こうと思ったのだが、このゲームをプレイするならば無料でも躊躇したほうがいい。時間の無駄になる可能性が大だ。
ちなみに、Xbox360でも出てるらしいのだがamazonでは売られていない模様。


2/10
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