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Trine―感想&レビュー [PCゲーム]

PCとPS3のマルチプラットフォームで展開されている「Trine」。どうやら、国内のPSストアでは配信されていないよう(追記:「トライン ザ ロストレリック」として配信開始)だが、PC版だとズーから「トライン~失われし古代の秘宝~日本語版」としてローカライズされたものが販売されている。
ちなみに、今回プレイしたのはPC版「Trine」を日本語化したもの。今はver0.2ということで、今後何か変更があるかもしれないことを頭に入れておいてもらいたい。

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舞台は昔栄えていた王国。今は蘇った死者によって酷い有様となっている。そこに盗賊が一人、王国の城の財宝を目当てに城に侵入を試みる。盗賊はあっけなく財宝である「Trine」を手に入れたかに見えたのだが、「Trine」がまばゆい光を放ち、結果的に戦士と魔法使いを盗賊の下に導く。そしてあら不思議、3人は同一の存在になってしまいましたとさ。かくして3人は再びそれぞれの存在に戻るために旅を始めたのだった。
とまぁ、あらすじはこんな感じのよくあるお話。筋肉バカとマジメ君、それに狡猾で艶かしい女キャラという、まさに凸凹コンビ。王道を突き進んでいる感じだ。
また、この設定によりゲームでよく見かけるキャラクター切り替えを正当化している。

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一方ゲームプレイはというと、ベース自体は古い2D横スクロールアクションなのだが物理演算を使うことによってパズル要素の幅が広がるなど新鮮なものに仕上がっている。
模範解答で攻めるか、物理演算を使った物量作戦で攻めるかはプレイヤー次第である。また、そういったところはキャラクターにも表れている。

戦士 ← 盗賊 → 魔法使い
  (戦闘)   (謎解)

3人の役割は上記のように上手く分けられているのだが、このように見せられただけでは、盗賊は何をするの?と思う人が当然いると思う。答えとしては、盗賊は戦士または魔法使いが死んだときの代役、である。もちろん、魔法が使えないと解けない仕掛けもあるが、魔法使いでも盗賊でもどちらでも進めるという選択肢が特に序盤、非常に多いのである。ただ、魔法使いは何もない空間に、足場や錘となるボックス、金属板などを創造することが出きるので、盗賊より確実なルートを確保したり、オブジェクトを複数使うかなり強引なルート、即ち物量作戦で攻めれるので、やはり謎解き専用キャラといった感じはする。しかし、一つの問題に対して複数のアプローチが出来るというのは、ゲーム特有の「やらされてる感」が薄まるので、他のゲームに比べ幾分新鮮な気持ちをキープできる。

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また、このゲームではキャラクターの成長要素と装備アイテムが準備されている。敵を倒したり、頭を使わないと取れないような場所にある、緑色の経験値薬のようなものを50個取得すれば3人のレベルが1上がって、スキルポイントが1加算される。これにより、好きなスキルに数値を振り分けることができる。最初は1項目しかスキルがないのだが、宝箱を見つけることによって項目を増やすことができる。これで各キャラ3項目×スキルレベル3まである。少ないと感じる方もいるかもしれないが、あくまで2D横スクロールアクションなので、私はこんな感じで十分だと思う。また、宝箱に必ずしもスキルが入っているわけではなく、むしろ装備アイテムのほうが多い。これは各キャラが大量に持てる、何らかの効果があるアイテムで、最大HPが増えたりするものから水の中でも酸素に困らなくなるような特殊なものまでマチマチである。これは装備アイテムというより、キャラクターの成長ととったほうがいいかもしれない。パラメーターや特殊能力を任意で付け替えられる感じ。それくらい装備アイテムはたくさん出る。
たくさん出るといっても、宝箱を開けるためにはこれまた頭を使わないといけない場面が多々あるので非常にやりがいがある。誰だって目の前に重要なアイテムがあったらどんな困難にでも立ち向かうだろう。問題を解く楽しさと、成長、アイテムゲットといったRPG的な楽しさが同時に味わえる。
全アイテム獲得や全経験値獲得(500個あるらしい)のような、そこまで難しそうでもない気楽にできる感じのやりこみも可能なので、クリアして終わりというわけでもなさそう。

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ティアリングが出ている。全然気づかなかった。

最後に、良かった点と欠点をまとめて終わろうかと思う。
良かったのは

・問題に対して複数の解答がある
・キレイで幻想的なグラフィック
・キャラクターの成長要素
・凸凹3人組みのユーモラスな会話
・程よいやりこみ要素
・程よい難度
・程よいボリューム

最後に関しては、マイナス要因となりうる可能性もあるので注意。私は序盤13時間楽しくて後半7時間だれるゲームより、5時間ずっと楽しめるタイトルのほうが好きなので。ちなみに、「Trine」に関しては4,5時間でクリアできるのではないだろうか。

では次にマイナスポイント
・敵のリスポン数が多い場面が多々あり
・蝙蝠、蜘蛛といった、攻撃の届きにくいストレスがたまるだけの存在
・問題をとく手法が予想範囲内での応用にしか留まらなかったこと

結局やってることの難度が変わったり、組み合わせが増えるだけで同じような謎解きが多いというのが、やはり通してプレイして一番強く感じたこと。
しかし、そんなことはプレイ時間の少ないこのゲームにおいて些細なことであり、良作であるということに変わりは無い。値段さえ無視できれば楽しめると思う。


7/10


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