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Batman:Arkham Asylum―感想&レビュー [PCゲーム]

日本では「バットマン アーカム・アサイラム」としてPS3/Xbox360で発売中のアクションゲーム。タイトルの通り、バットマンを題材にしている。今回はPC版に有志の作成した日本語化MODを使用してプレイした。
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ジョーカーを捕えたバットマンが犯罪者の精神病院であるアーカムアサイラムにジョーカーを収容しに行くのだが、実はすべてジョーカーの計画で、バットマンはジョーカーに逃げられた挙げ句、アーカムアサイラムを占拠されてしまうというのが今作のあらすじだ。
ジョーカーと言えば、日本でもヒットした「ダークナイト」にも宿敵として登場している、それなりに日本でも馴染みのあるキャラクターかと思われるので、日本人でも話に入っていきやすいかと思う。他にもバットマンに登場するキャラクターがたくさん出てくるのだが、その都度ファイリングされて「何年の何という名前の話で初登場したか」とか「どんな背景を持ったキャラクターなのか」といった図鑑のようなデータが示されるのでそこまで話に置いてけぼりにはならないかと思う。一方で、悪役オールスター的な作品なのでバットマンファンにはたまらない作品になってるのではないだろうか。
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今作は箱庭タイプのアクションゲームとなっている。と言っても、クライムアクションのように自由に色々やるタイプのものではなく、箱庭を準備されて、その中で指示された通りに動いてストーリーが進んでいくタイプ。終盤までアーカムアサイラムがあるこの島を走り回ることになるだろう。
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このゲームのポイントは「バットマンになりきる」ところにある。仲間が減っていくことに混乱する敵を尻目に、こちらは冷静に敵を処理していく。時には、1対複数で華麗かつ重い打撃を加えて敵を葬り去る。もちろん、敵に気付かれずに1体ずつ倒して、敵を全滅させることも可能。これらのアクションがとても凄く良く出来ているのである。
通常の戦闘では、1つのボタンだけでコンボを流れるように決められる。これに加え、相手の攻撃をカウンターすることができる別ボタンを組み合わせることで、非常にリズミカルな戦闘をすることができる。これが手軽にかっこいいバットマンを演じることが出来て最高に気持ち良い。かなりユーザーフレンドリーで、ビックリするくらいボタンを押すと敵が強引に「吸い込まれる」のだが、これによりコンボが非常に続けやすくなっており、爽快感を生み出す一つの要因になっている。
また、正面対決を挑まなくてもよい場面では、壁から突き出ているオブジェクトとオブジェクトの間を華麗に飛び回って敵を翻弄しながら、ちょっと別れた敵を1体ずつ狙っていくようなこともできて楽しい。特に、敵が銃を持っていると、バットマンも銃には弱いので慎重なプレイを要求され、緊張感を味わえる。ただ、途中から気絶した敵が信号を発信し、異常を周りの仲間に知らせるシステムがでてくるのだが、これにより完全なステルスは不可能になっている。これがないとプレイが楽になりすぎるのだろうが、結果としてプレイスタイルの幅を狭めているので残念。
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バットマンの使うハイテクガジェットで話を進めていくのも面白い。捜査モード時は壁越しから敵の配置が分かったり、プレイヤーを邪魔する機器がどの配線を辿って電力供給されてるか等が分かる。他にも、敵の精神状態など、ゲーム上では「通常」か「気絶」の2択で良いものをわざわざ数値化してる辺り、雰囲気作りにも力を入れているのがよく分かる。問題は、通常ビジョンのモードを使う必要が全くないこと。この捜査モードをずっと使い続けてる方がゲームクリアだけ考えると楽である。
視覚デバイス以外にも、プレイヤーは飛び道具やハッキング系のツールなどを使ってゲームを攻略していくことになる。決して、アクションだけが中心のゲームではない。
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プレイヤーは敵を倒すなどして得たポイントでゲージが溜まるごとに1回アップグレードが可能。これにより、HPの上限を上げるといったバットマン自身のアップグレードだったり、ガジェットの利便性を上げるためのアップグレードが行える。試みとしては良いのだが、私としてはあまりめぼしいアップグレードがなかったので、次のアップグレードを解放するワクワク感はあまりなかった。
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欠点は単調な点くらい。心理攻撃してくるボスが一体いて、そいつの絡む演出が非常にめんどくさかったのだが欠点と言えるほどではない。しかし単調さはどうしようもない。敵は常に同じ。いうなればずっとショッカーの戦闘員を相手にしているようなものだ。持っている武器で対処は変わってくるのだが、それでも武器のバリエーションはナイフと電気を帯びているスティック、そして銃くらい。中ボス的な存在もいるのだが、いつも同じ相手で、違うのは中ボスの数とシチュエーションくらい。版権もので仕方ないとは言え、結果的に単調になってしまっているのは事実なので、次回作ではぜひともこの点を改善して欲しい。
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ゲームクリアまでは12時間程度。バットマンになりきれるし、アクションも良質なのに、単調さだけで私の評価は大きく落ちてしまった。12時間でプレイに飽きるかどうかで評価は変わってくるんじゃないだろうか。飽きなければ、非常に良く出来たアクションゲームとして楽しめるはず。飽きなかった人には、チャレンジモードの存在や、MAP上に散らばっている隠されているアイテム・オブジェクトを探す要素があるので、より楽しめるはずだ。

7/10
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