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State of Playを見て思ったこと [PCゲーム]

 e-sports、プロゲーマーというと「ゲームをするだけでお金がもらえる」「プロゲーマーになれば一千万単位の年収を得ることが出来る」と単純に考えている人もいるかもしれないが、実際はそんな簡単な世界ではなくリアルスポーツと同じ、もしくはそれ以上の厳しさを持ち合わせている。「State of Play」はその「影」の部分にスポットライトを当てており、プロゲーミングとは馴染みの薄い日本人にこそ見てもらいたいなと思った。



 今作はプロゲーマーを目指している段階のアマチュアゲーマー、プロになったばかりで結果を出せていない若手プロゲーマー、トップレベルのプロであり多くのファンを持つ人気プロゲーマーという違った立場の3人の苦悩を追った作品だ。自分の目で見て欲しいのであまり詳しくは書かないが、個人的にはアマチュアゲーマーのパートが一番興味深かった。
 
 よくネットで見かけるのが「韓国ではプロゲーマーが職業として受け入れられている」「サポートしてくれる環境が違う」というもの。これは正しい部分もあるが、誤解されてるところも多いと思う。今作に登場するアマチュアゲーマーはプロゲーマーになるため何度もアマチュアトーナメントに挑戦し準プロ資格を勝ち取ろうと頑張る。しかし家族、学校の担任は、彼は高校に進学し勉強に力を入れるべきだと考えている。実際、「両親は私がプロゲーマーになるのには反対でしたが今日は決勝戦なので応援に来てくれました。」みたいなインタビューを何度も見たことがある。いくら韓国だろうと、「プロ野球選手になりたい」「プロサッカー選手になりたい」という夢と同じように「プロゲーマーになりたい」と宣言して周りのサポートを得られるわけではないのだ。
 
 もちろん、プロゲーマーという職業が懐疑的な見方をされているという意見もあるだろうが、個人的にはそれに加えて二点、問題があると思った。
 一点目は学業との両立が難しいところ。サッカーや野球は学校を終えたあとに練習すればそれでいい。同年代の他のプレイヤーも皆同じようにやってる。けどプロゲーマーは違う。プロゲーマーになれば15歳だろうと30歳だろうと同じラインに立って結果を残さないといけない。「学校のせいで他のプレイヤーみたいに練習時間がとれません、だから勝てないのはしょうがないです」という言い訳は通用しない。結果、学校に行かないという選択肢を選ぶ人もでてくるわけだが、親としてそれは好ましくないだろう。
 二点目はプロゲーマーになりたいという願望の捉え方。これまたアマチュアの彼が劇中で家族、担任に言われたことなのだが、プロゲーマーになりたいという願望は「プロゲーマーになりたいのは勉強したくないから」「楽したいからプロゲーマーになりたいと思ってる」「ちょっと周りよりゲームが上手いくらいでプロゲーマーになれると思ってる」という風に捉えられてしまうことがあるのではないだろうか。実際このように考えている人はたくさんいると思うし、少し前に取り上げた韓国のTV番組内でもNadaが同じようなことを言っていた。正直私も同じようなことを考えていたことが一時期あったので、アマチュアの彼がこれらの言葉を浴びせられた時は本人でもないのに図星をつかれた気分だった(笑)




 韓国語音声+英語(とその他の言語)字幕という作品なのだが、英語字幕が韓国語から訳されたものだからなのか、かなり理解しやすかった。全編にわたって、予告トレイラーにでてくるレベルの英語の字幕が表示されると思って差し支えないと思う。あまり頭の回転が早い方ではないので、たまに字幕が消えるのが早いと感じた部分もあったが、それ以外はさして問題を感じなかった。
 e-sportsの華やかな部分が見たい!という人にとっては退屈かもしれないが、e-sports、そしてStarcraftの現実、厳しい面を覗いてみたいという人にはオススメ。

State of Play
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